ウイスキーとグラスのイメージカットの撮影シミュレーション

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ウイスキーボトルとグラスのイメージ撮影

こんにちは!フォトグラファーの根本です。
今回はニッカウイスキーのブラックをお題にイメージ撮影のシュミレーションをしていきたいと思います。

どんな全体イメージにしよう?

こちらの商品はウイスキーですから、強めで、甘くないお酒が好きな方が対象になるかと思います。
そうしますとざっくり男性向けだろうということで、男性的な画面にしていきたいので、黒を基調に少しアンダー目で陰影の強いの写真に仕上げていくことにしました。
また、ウイスキーの琥珀色や樽などがイメージできそうなので床はダークブラウン系の板を使いたいと思います。
背景はウイスキー熟成庫っぽい雰囲気を出したい為、商品のみに光が当たって、遠くに行くほどに暗く落ちていくイメージにしたいと考えました。

こんな感じの倉庫をイメージ

ただ、それだけだと奥行き感が充分に出ない用に感じましたので、暗く落ちていく中で、赤い花がぼんやりと見えている絵にしました。
赤い花にしたのは単に私の中のウイスキーのイメージが暖色系かつ大人な感じということもありますが、ラベルの中に赤の色が使われているからです。
ラベルの色には黒、白、金、赤、青が使われていますので全体を黒っぽく、ボトルの液色を金っぽく、氷の色を白っぽく、背景の中に赤の要素を入れてみた感じです。
暗く落ちていく中で半分ボケた赤い花が見えていることで奥行き感が感じられつつも、手前の商品より目立つことのないような画面構成にしたいと考えています。

ボトルの液体の色をどのように見せるか?

ウイスキーのボトルを見ると透明ボトルの中にキレイな褐色の液体が入っています。
透明なボトルを黒背景にそのまま配置するとボトルの中は真っ黒になってしまい、褐色の液体は全く表現されなくなってしまいます。
そこで、ボトルの後ろに銀のレフを入れます。
ただ、光を反射しすぎると明るすぎて全体のイメージに合いませんので、反射具合は調整して液体の色を見せながらも明るすぎないようにしています。
これは隣においたグラスも同様です。

商品ラベルの見せ方はどうする?

商品ラベルはできるだけしっかり見せたいとは思うのですが、それによって全体のイメージが崩れてしまうのは避けたいところ。
そのようなわけで、ラベルもグラデーションを使って陰影をつけた見せ方にしています。
しかし、ギリギリ全体の文字が見えるようなグラデーションをつけました。
ラベルについては特に金色の見え方に注意しています。
全体に金色が見えすぎるとフラットで金というより黄色に見えてしまいますし、金の光沢感が分かりづらくなるので、左から右にグラデーションがかかるような光にして金色を強調しました。
左から右へのグラデーションをつけていますが一番右の「K」の文字がギリギリ見えるくらいの落とし方にしています。

グラスはどのように見せましょう?

 

ウイスキーのボトル単体での構成も可能ですが、やはり寂しい感じがしますので隣にグラスを入れたいと思います。
ウイスキーボトル自体があまり大きく無いのでグラスもそれに合わせて小さめのものを使用しています。
グラスには氷が入っていますが、本物ではなくアクリル氷をいれています。
本物は溶けてしまうということもありますが、温度差でグラスが結露してしまい、グラスのなかの色が分かりづらくなってしまいます。
また、本物の氷よりもアクリル氷のほうが写真になったときにより本物のように見えるということもあります。
以上のようなことを考えつつ撮影をしていきたいと思います。

撮影準備

今回用意するものは
  1. ウイスキーボトル ✕ 2本(1本が本番用でもう一本が中身の液体用)
  2. グラス✕1個
  3. アクリル氷✕3個(グラスのサイズにより個数は変動)
  4. 床板
  5. セットホース✕2
  6. 背景用黒布
  7. バラ(フェイク)
  8. ストロボ ✕ 3
  9. グリッド✕1
  10. スヌート✕1
  11. スヌート用グリッド✕1
  12. ユポ1200mm(ディフューザー)✕1
  13. 3Dアーム✕1
  14. シルバーレフ✕2
  15. シルバー紙✕1
  16. アクリルキューブ✕2
  17. スタンド✕4
  18. 遮光用黒板✕1
  19. センチュリースタンド✕3
以上です。

撮影セット図

こちらが今回のセット図

ウイスキー撮影セット図

ライトはユポ越しの直ライト③ がメインライトとなります。
一番奥のグリッド① はボトルとグラスの半逆光の影を作るためのライトです。

真横からのスヌートグリッド② は右奥のバラの花に当てたライト

ボトルとグラス後ろの銀レフは液体の色をキレイに出すため
右の銀レフはボトルの右シャドウを少し明るくするため
手前の銀レフはボトルのラベルの金色を出すため

に入れています。

ただし、手前の銀レフは画面に映り込んでしまうので、ラベルの合成用として別撮りしています。

左奥の黒ボードは一番奥のグリッド①の光を一部カットして床板の後ろに影を作ります。

撮影は全体用(銀レフ①は無し)、ラベル合成用(銀レフ①有り)、床板用(直ライト③と銀レフ③ 無しで床板の後ろの影を強調し、全体を暗めに落としたもの) の3枚を撮影

撮影後に3枚の画像を合成して全体を調整して完成です。
いかがでしたでしょうか?
全体用でできるだけ完成に近いイメージを作っておき、後からのレタッチ用に各部分ごとに最適な光の画像を撮影しておくとレタッチしやすいと思います。
参考にしていただければ幸いです。
セットの全体動画もありますので、是非!
それでは今回はこのあたりで!

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