前回はアパレル(衣料品)の商品撮影に必要な機材と道具について解説しました。今回は、同じアパレルアイテムであるバッグ撮影のための必要機材について解説します。
同じアパレルでも、衣料品とバッグでは撮影の準備やセットが異なります。また、同じバッグであっても、リュックとショルダーバッグ、エコバッグなどでは準備や撮り方が変わってきます。バッグを一つ一つ取り上げていくとキリがないため、今回はその中でも比較的撮影しやすい**「トートバッグ」の撮影に必要な機材**をご紹介します。
なお、同じトートバッグであっても、用途が「切り抜き」か「イメージ」かによって撮影セットに違いが出ますが、今回は切り抜きにも使えるイメージカットの設定で解説していきます。
トートバッグ撮影のセッティング手順
ステップ1:撮影台と背景の準備
まず、撮影台として3×6(サブロク)サイズの木天板を、テーブルの高さになるように設置します。脚となる部分は、テーブルなどをそのまま使っても良いですし、ソーホース(作業馬)などを利用しても構いません。今回はソーホースを使用します。
天板が設置できたら、135cm幅のバックペーパーを天板の後ろから手前に向けてR(アール)を描くように敷きます。バックペーパーの高さは160cm位あれば足りると思いますが、バッグのサイズに合わせて調整してください。
ステップ2:バッグの成形と配置
バッグはあらかじめ形を整えておきます。折りジワなどがついてしまっているときには、スチーマーなどを使ってシワを伸ばします。(※素材によってはスチーマーを掛けられないものもあるので注意が必要です。)また、バッグの中に薄紙や綿などを入れて、適度に立体感が出るように整えることもあります。
形が整ったら、Rにしたバックペーパーの真ん中にバッグを置きます。この時、取っ手が自重で垂れ下がってしまう場合には、テグスなどを使って上に吊りましょう。吊ったテグスを留めるためには、撮影台のサイドからセンチュリースタンドなどを使ってアームを突き出します。
ステップ3:ライティング(照明)のセッティング
【トップライト(天トレ)の配置】バッグがセットできたら、バッグの上部にディフューザーを拡げます。枠状のディフューザーがあれば比較的簡単に拡げることができますが、ない場合にはロール状のディフューザーなどを使って拡げます(いわゆる「天トレ」です)。ディフューザーのサイズは幅110cm×長さ140cm程度あれば十分かと思いますが、こちらもバッグのサイズによって変わります。
-
ディフューザー枠を使用する場合:枠のサイドをセンチュリースタンドで挟んで固定します。
-
ロール状ディフューザーの場合:台の前後に左右2本ずつ、計4本のセンチュリースタンドとアルミポールなどをセットして拡げます。※センチュリースタンドにはウエイトを掛け、転倒しないように十分に注意してください。
上に拡げたディフューザー越しにライトを1灯入れます(トップライト)。バッグの素材、色、形状などに合わせて、ライトを直で入れるか、アンブレラなどを使用するかを決定します。ライトはセンチュリースタンドやライトブームを使って配置し、こちらにもウエイトを掛けておきます。
【サイドライトとレフ板の配置】続いて、左もしくは右からもディフューザー越しのライトを入れます。サイドのディフューザーは、枠状・ロール状どちらのタイプもセンチュリースタンド1本あれば拡げることができます。こちらのスタンドにも転倒防止のウエイトを掛けておきましょう。サイドのディフューザーのサイズ目安としては、幅110cm×高さ90cm位あれば多くのバッグに対応できるはずです。
サイドに拡げたディフューザー越しにもライトを入れますが、こちらは基本的には「直ライト」を使用します。ただし、素材や形状によってはアンブレラやソフトボックスなどを使うこともあります。
そして、ライトと反対のサイドからは、必要に応じて白レフもしくは銀レフを入れます。
ステップ4:カメラのセッティングと撮影
バッグの正面にカメラをセットして撮影します。カメラの高さはバッグの見せ方によって変更します。
トートバッグの場合、少し高めにセットしてバッグの口(開口部)を見せてあげると、全体の形がよく伝わります。サイドのマチを見せたいときには、少し斜めに振って撮影します。レンズは、バッグが歪んで写らないように、中望遠から望遠のものを使用するのがおすすめです。
バッグ撮影の必要機材と道具まとめ
-
薄紙や綿バッグの内側に入れて形を整えたり、立体感を出すために使います。
-
アイロン、スチーマー、ミトンなどバッグのシワ伸ばしや、背景の布を使う時のシワ伸ばしなどに使います。
-
背景紙(バックペーパー)など幅135〜150cm、長さ300cm程度のバックペーパー(ロール)を使います。撮影用のセットペーパーやサベージが使いやすいでしょう。切り抜き撮影などでは白やグレーの紙を使うのが一般的です。イメージカットの場合はイメージに合う背景を用意します。
-
センチュリースタンドバッグ上部に拡げるディフューザーのセット、サイドのディフューザーの立て込み、トップライトの配置などに使用します。また、バッグの取っ手をテグスで吊るときにも活躍します。
-
ブームスタンドトップライトを入れるために使用します。
-
テグス1号のものが目立たず使いやすいと思います。
おわりに
いかがでしたでしょうか?今回はバッグの商品撮影で使う機材や道具について詳しく解説しました。
今回ご紹介した機材や道具はバッグの撮影でよく使う基本的なものですが、特殊な素材や形、色などのアイテム(バッグや衣類など)では、これらとは違う道具や機材が必要になることもあります。
今回の記事を、ご自身の撮影のヒントにしていただければ幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント
この記事へのコメントはありません。
この記事へのトラックバックはありません。